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朝8時15分に「今日のひとこと」メールを配信させていただいております。
前回は日経225先物取引とはいったいどういう金融商品なのかをご説明しました。
いいことばかり書きましたが、今回はリスクや取引する際に最低これだけは知っておくべきことをご紹介します。
取扱い
日経225先物取引をしようと思ったら、どうしたらいいのか?
日経225先物取引そのものは、国内では大阪証券取引所(大証)にて上場されております。
ここでは大証での取引に限定しての説明といたします。(海外でも上場されており、若干ルールが違うようです)
まずは日経225先物取引を扱っている証券会社に口座を開設します。
私が初めて日経225先物の口座を開いたのは「トレイダーズ証券」でしたが、今はもう取り扱っておりません。
現在は基本的に「カブドットコム証券」で取引を行っておりますが、証券会社は他にもあります。
取引時間
取引時間は日中と夜間に分かれます。
日中は8:45から15:10
夜間も取引可能で、16:30~翌5:25
(2016/9/13現在)
また先物には「限月(げんげつ)」と呼ばれる期限があります。
3月、6月、9月、12月
3月が期限のものは「3月限(さんがつぎり)」と呼びます。
各限月は第2金曜日が満期日となり必ず清算されます。
この日を「Special Quotation、略してSQ」といいます。
取引できるのはSQ日の前日までとなり、SQ日には自動的に清算されてしまいますのでご注意ください。
市場では常に5限月が並行して取引されますが、一番活発で取引量の多いのは直近の期近物(きぢかもの)の限月です。
ちなみに、私のトレードスタイルは日中のみの取引で、持越しはしない「デイトレ」です。
夜間は参戦したことがありません。
8:45の寄り付き前に注文を入れておき、約定したら損切り(ロスカット)の注文をいれます。
カブドットコムはこの一連の作業を1回で行うことができます。
3時前後にロスカットにかかっていなかったら、注文を取り消しし、その日にうちに決済がされるように注文を入れなおします。
以前は「大引け成り行き」という注文方法がありましたが今はそれができません。
カブドットコムでは、「引け前訂正指値」という注文方法で代用しております。
限月は一番活発な期近物で取引してます。
カブドットコムの注文に関するガイド(カブドットコム発行)(PDFファイルでダウンロードできます)
取引単位
指数の1,000倍単位(ラージ)。最少単位を「1枚」といいます。
2006年よりラージの1/10の100倍単位も扱えるようになりました。ラージに対して「ミニ」と呼びます。
仮に日経平均株価が10,000円の場合、ラージはその1,000倍の1,000万円に相当する、という意味になります。
1,000万円を用意する必要はなく、後程説明する「証拠金」を用意することで、大金を扱う取引に参戦できます。
ラージだと指数の10円の値動きは、その1,000倍の1万円の値動きとなり、建玉があれば実際にそれだけの含み益・含み損が発生することになります。
ミニは1/10。
10,000円の指数のときに、ラージ1枚を買ったとします。
指数が10,010円になったときに売って決済したら、10円×1,000=10,000円の利益となります。
日経平均がたった10円動いただけで、10,000円の損益になります。
ラージは10円単位、ミニは5円単位での取引になります。
証拠金
先物取引では「証拠金」と呼ばれる預託金をあらかじめ証券会社に預け入れる必要があります。
「担保」のような役割で、証拠金がいくら必要かは各証券会社によって計算されます。
例えば、ラージ1枚の取引に50万円の証拠金が必要だったとします。
口座に80万円入金した場合、取引できる枚数はラージ1枚になります。
仮に、指数が19,000円、必要証拠金が1枚あたり50万円の場合、口座に80万円を入金して先物を1枚買い建てたとすます。
この時の証拠金の余力は30万円。
1)その日の取引終了後、先物価格が19,500円となっていれば、(19,500-19,000)×1,000=50万円 の含み益が生じ、証拠金の余力は80万円となります。
この場合は、さらに1枚追加で買い建てることも可能になります。
2) その日の取引終了後、先物価格が18,500円となっていれば、(18,500-19,000)×1,000=-50万円 となって、50万円の含み損が発生します。
この時、証拠金の余力は 30万円-50万円=-20万円 でマイナスとなってしまうため、建玉を保持したまま取引を継続するには、追加の証拠金(追証 おいしょう)を20万円納める必要がある。
(※持ち越さず決済してしまえば追証は必要ありません、損切りとなり-50万円が確定し、口座残高が30万円となるので、ラージでの参戦はできなくなります。)
毎日、取引終了後に先物終値と建値との差額を計算し、含み益・含み損の額が更新されます。
これを「値洗い」といいますが、2)のようなときに、建玉を保持したまま翌日に指数が戻った場合でも、追証は必要です。
一般的には、翌営業日の正午までに追証を証券会社に入金しないと強制決済されます。
ここまでが日経225先物取引をするための、最低限知っておくべき基礎知識です。
地獄のような失敗
私は現在システムトレードといって、決まったルールでしか取引をしておりませんが、かつて大失敗した例をあえて挙げます。
その日のうちに必ず決済するルールでしたが、あと一歩で大台に乗る(1,000万円)という手前でマイナス180円、180,000円のマイナスになっていました。
当時無謀にもラージを10枚で参戦していたのでこのまま決済するとマイナス180万円!!
(当時証拠金はたしかラージ1枚に30万円ほどだったと思います)
ずっと下がり続けていたので明日には必ず戻る!と思い、そのまま持ち越してしまいました。
ところが翌日さらに下がり、マイナス350円。
絶対に嫌だ!ここまで下がったら明日は戻る!!戻らないとおかしい!!!
そう信じてまた持越し、翌日はさらに下がり・・・。
もう地獄です。
どうしてあの時持ち越してしまったんだろう・・・と。
後悔先に立たず、とはまさにこのこと。
しかし、まだこの時に手を打っていたら良かったのですが、明日は明日は・・・と信じて保持し続け、ある日とうとう追証の一歩手前。
口座の画面が真っ赤に染まってました。
怖くなり、証券会社のサポートセンターへ電話しました。
「このまま放置したらどうなりますか?」
『赤字の金額が証拠金不足額ですので、決済されない場合は明日の12時までに追加金を入金してください。』
その額がたしか500万円ほどでした。
絶対に数日すれば戻ると確信していましたが(これも何の根拠もない)、明日の12時までに500万円の現金は用意できません。
これが・・・追証なんだ。
その時はもうパニックになっていたので、冷静な対処はできませんでした。
何枚かを決済したらよかったのですが、すべての建玉を決済し1,000万円近くあった口座はわずか数日で目も当てられない額になってしまいました。
コツコツ積み上げて一気に失った。
あの時の喪失感は筆舌しがたいものがあります。
茫然自失とはまさにあの状態です。
(※実際の金額や枚数は違っていると思います。忘れてはいけませんが、忘れたい過去なのでハッキリと覚えていません。とにかく1,000万円がたった数日で0に近くなった・・・という記憶を元に構成しました)
勝つことばかりを考えてリスク管理ができていないと、ちょっとした躓きで二度と相場に戻れないどころか、借金地獄に陥ることになります。
日経225先物取引は少ない資金で大きく利益を得ることのできる、魅力的な金融商品です。
しかし、リスクを伴います。
勝ち続けるには、「何となく」とか「勘」に頼るのは危険です。
私は、自分の構築したシステムに則り、もう2度とルールを破らない、徹底してルールを守るという姿勢で日経225先物取引に挑んでおります。
そのお蔭で今、何とか相場を去らずに参戦し利益をコツコツ積み上げていくことが可能になりました。
ご訪問ありがとうございました。
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